「楽しいドライブなのに突然渋滞。なんでこんなに混んでいるの?空から見下ろしてみたい!」この要求に応えたのがVICS(ビークル インフォメーション アンド コミュニケーションシステム)です。VICSは渋滞や障害・規制、駐車場などのさまざまな交通情報をリアルタイムに提供します。この情報を利用すれば渋滞を減らすことができ、交通の流れが分散されます。さらにイライラによる精神的なストレス・経済的なロス・排気ガスの削減なども期待できるのです。
VICSによる渋滞・混雑などの情報を地図上に表示するため、あらかじめ「地図」に情報提供用の道路単位(VICSリンク)を設定しています。道路形状や交通情報収集施設の変化にともない、より正確な情報提供表示を行うために毎年情報提供単位が追加・変更されます。
このためにVICSによる地図情報表示は「本製品」発売後およそ3年程度で一部のエリアでVICSの地図情報が表示されなくなる場合があります。より正確な情報を表示するためには最新の「地図」をご使用ください(本製品の道路単位は2018年11月版です)。
■VICS WIDEについて
本機はFM多重放送による新サービス「VICS WIDE」に対応しています。
VICS WIDEは従来のVICS-FM多重放送に加え、道路の交差点間などの一定区間の通過に要する時間(リンク旅行時間)やプローブ情報をもとに、より精度の高いルート案内が可能となります。
また気象・津波情報に火山噴火を加えたすべての特別警報(地震を除く)や大雨が発生しているエリアの情報提供を受けることができます。
本機は進行方向別旅行時間表示には対応していません。
VICS WIDEの情報提供は地域により異なります。VICS WIDEについて詳しくは、一般財団法人 道路交通情報通信システムセンターのホームページを参照してください。
■提供されるVICS情報
文字情報
文字情報を表示します。走行中は1ページ(2行30文字程度)、停車中は最大3ページの文字情報を表示します。
<表示例>
図形情報
簡易な道路図形などを表示します。
<表示例>
地図表示情報
地図上に渋滞情報などを表示します。
<渋滞矢印線表示例>
画像・音声情報(ETC2.0のみ)
画像を表示したり、音声情報を読み上げます。
<表示例>
■情報を提供する媒体
情報を提供する媒体には次のような種類があります。
FM多重放送
FM放送局から音声のすき間を使って配信されます。FM局を受信していれば利用でき、広域で情報を受けられます。
・FM多重放送によるVICS情報を利用するには、VICS情報を放送している放送局を選局してください。
電波ビーコン
主に高速道路に設置されています。ETC2.0はITSスポットが設置された場所で情報を受けることができます。
・ITSスポットによるVICS情報を受けるためには、別売のETC2.0車載器が必要です。
光ビーコン
一般道路に設置されています。ビーコンが設置された場所で周辺の情報を受けることができます。
・光ビーコンによるVICS情報を受けるためには、別売の光ビーコン対応ETC2.0車載器が必要です。
■表示されるVICS情報
VICSタイムスタンプ
1.VICSタイムスタンプ
VICS情報提供時刻を表示します。
・タイムスタンプは、VICS情報が提供された時刻であり、現在時刻やVICSが受信された時刻ではありません。
・ルート案内中にタッチすると、高速道路上の混雑状況がわかる高速渋滞情報画面を表示します。
・大雨や大雪、大津波などの特別警報情報を受信した場合は特別警報アイコンを表示します。タッチすると受信した気象警報・災害エリア一覧画面を表示し大雨警報などの範囲を確認することができます。
また特別警報情報受信時に、特別警報アイコンを表示しないように設定することができます。
交通情報
FM多重放送、ビーコンで受信した文字または図形情報を呼び出して見ることができます。
VICS割り込み情報
光ビーコンまたはITSスポットから情報を受信した時や指定された地点で図形・文字・画像情報を自動的に表示します。
・ナビ音声案内中に優先される音声情報が含まれるVICS割り込み情報がある場合、ナビ音声案内は中断されます。
・ETC2.0車載器が必要です。
渋滞・混雑・空き道表示
渋滞地点や渋滞区間などを地図上に矢印で表示します。
渋滞・混雑・空き道表示は地図スケールが1km以下の詳細な地図で表示されます。
・矢印表示をするかどうか設定できます。
駐車場情報
VICSで提供された一般駐車場・臨時駐車場のマークを地図上に表示します。
また、周辺のVICS提携駐車場を探すこともできます。
・駐車場マークは地図スケールが1km以下の詳細な地図で表示されます。
・駐車場マークを表示するかどうか設定できます。
・駐車場マークにタッチすると、情報が表示されます。[情報]にタッチすると駐車場の詳細情報が表示され、情報の重なりがある場合は[次へ]にタッチすると近くの駐車場マークを選択します。
充電施設情報
電気自動車用の充電施設を充電方法(急速・中速・普通・プラグイン)に応じたマークで地図上に表示します。また、周辺の充電施設を探すこともできます。
<充電施設マーク表示例>
・充電施設マークは地図スケールが1km以下の詳細な地図で表示されます。
・充電施設を表示するかどうか設定できます。
・充電施設マークにタッチすると、情報が表示されます。[情報]にタッチすると施設の詳細情報が表示され、[次へ]にタッチすると近くの施設マークを選択します。
気象警報情報
大雨や大雪、津波など気象に関する情報を受信すると緊急情報画面が表示されます。
<緊急情報表示例>
・[情報]にタッチすると緊急情報の詳細情報が表示されます。[一覧]にタッチすると、気象警報・災害などのリストが表示されます。
規制マーク
速度・車線・チェーンなど、さまざまな規制情報を規制マークとして進行方向の左側に表示します。対象区間は黄色線で地図上(道路上)に表示します。規制マークは縮尺1km以下の地図で表示することができます。ただし、通行止め・入り口閉鎖・オフランプ(出口)閉鎖は関連する事象も含めて、縮尺20km以下の道路が表示されるスケールの地図まで表示します。
・規制マークにタッチすると、情報が表示されます。[情報]にタッチすると規制の詳細情報が表示され、[次へ]にタッチすると近くの規制マークを選択します。
・情報を表示しないように設定できます。
・VICS情報の更新中は情報を表示することができません。また正確に情報を表示しない場合があります。
・VICS規制マークについては、VICSのホームページを参照してください。
規制や災害エリア、マークの表示
規制、事故、災害および異常気象などが発生している対象エリアまたは情報に応じたマークを地図上に表示します。
・情報によっては対象エリアとマークが表示されない場合があります。
・対象エリアは情報に応じて、赤紫色/赤色/橙色の境界線で表示されます。情報によっては正確に表示されない場合があります。
・今後規制やイベントなどが予定されているエリアも同様に表示することができます。
・対象エリアを表示しないように設定できます。
・マークにタッチすると情報が表示されます。
■信号情報活用運転支援システム(TSPS)の表示
光ビーコンから取得した信号情報と、自車位置や速度情報を用いて、信号交差点を円滑に通行するための運転を支援する「信号情報活用運転支援システム(TSPS=Traffic Signal Prediction Systems)」の支援情報を表示します。
本機では2つの支援情報を利用できます。
赤信号減速支援:
前方の信号が赤に変わると予測すると音声と表示で案内し、早めのアクセルオフによる赤信号への緩やかな減速を促します。
発進遅れ防止支援:
信号が赤から青になるまでの目安時間を音声と表示で案内します。
・案内をしないように設定できます。
本機能はあくまでも補助機能です。実際の信号機の点灯状況と異なる場合は信号機の表示に従ってください。案内を過信せず、常に実際の道路状況や道路標識、前方の信号表示を優先して運転してください。
常に前方の交差点を直進方向に走行すると想定して案内を行います。矢印信号のある交差点では、点灯状態と異なる案内をする場合があります。
受信時点の情報のため、その後の状況の変化により、実際の信号機の灯色と合わない場合があります。
提供対象外の信号機があるとき/信号機の色が変わる直前のとき/対象となる交差点までの距離が短いとき/高速走行しているときや低速走行しているときは、TSPSアイコン有効表示のまま、案内が行われない場合があります。
信号機のサイクルに応じた有効時間があります。有効時間が経過すると案内ができなくなります。
信号機の制御方式(押しボタン式、感応式など)により、信号情報が不確定なため、案内しない交差点があります。
ご利用には、TSPSに対応した別売の光ビーコン対応ETC2.0車載器が必要です。
すべての光ビーコンでTSPSの情報を提供している訳ではありません。対象路線情報についてはVICSセンターのホームページを参照してください。
■音声情報読み上げについて
VICS割り込み情報に音声情報が含まれる場合は、表示と共に自動的に読み上げを行います。
VICS割り込み情報内容が音声情報のみの場合、「音声のみの情報です」と表示されます。
音声情報読み上げ中に画面遷移した場合、読み上げは中断されます。
音声情報読み上げ中に[停止]にタッチすると読み上げは中断されます。また[読み上げ]にタッチすると最初から情報読み上げを行います(途中からの再生にはなりません)。
自動的に読み上げを行わないように設定できます。
別売のETC2.0車載器が必要です。